自作NASへの道 part4 「再考」
ハードウェア設計
またまた、とんでもなく間が開いてしまったが、Sandy Bridgeの性能はとてもよく、NASにしておくにはもったいない!
ということで、ハードウェアを組みなおし。
家にあまっているパーツを流用して、再度NAS構築を行うこととする。
OSについて
前回から半年以上経過したわけだが、CentOS 6.2がリリースされている。
ただし、CentOSは6.1リリースの際にちょっとした揉め事があり、一部ユーザーからは不安の声が上がっている。
そのときに、代替ディストリビューションとして注目されたのが、Scientific Linuxだ。
特にどちらの出来が良いということはなく、事実CentOS 6.2はリリースされているため、はっきり言ってどちらでも良いと思う。
CentOSの情報がほぼScientific Linuxにも流用可能なためである。
私は、開発陣の基盤の大きさから、ここではScientific Linuxで構築を進めたいと思う。
尚、6.2はリリースされたばかりで、稼動実績情報などが多くないため、6.1をインストールする。
6.1から6.2へのインストールはさほど手間もかからない。
Scientific Linuxのインストール
CentOSのときと同様、USBからのインストールである。
私はいつも、理研のftpを使わせてもらっている。
ここから、サブディレクトリ 6.1 > x86_64 > iso と進み、SL-6.1-x86_64-xxxx-xx-xx-boot.isoをダウンロードしてくる。
このisoは、インストーラのみで、Linux自体は入ってないため、とても軽い。
これをUSBにコピーし、USB Bootしてインストーラを起動し、ネットワークインストールを実施する。(DVD-ROMをケチってるから(笑)
手順については、自作NASへの道 part3 にて軽く触れているので参照。
以下、インストールイメージは、VMware Playerを使用(したがってディスクサイズなどは実機と差異がある。)
USBブートが成功するこんな感じの画面が出てくる。Installを選択するとインストーラーが起動。
インストールが開始する。
さて、今回はネットワークインストールなので、"URL"を選択
理研のScientific Linuxのページを指定。
ロードが成功すると、GUIのインストール画面が表示される。
ウィザードに従って、以下の設定を行う。
言語、キーボード、ディスクの選択(内蔵ディスクを使用するので一般的なストレージを選択)
ホストネーム、ネットワークの設定、Time Zone、rootパスワード
これらの設定が完了すると、以下パーティションの設定が始まる。
パーティションを自分で設定するため、"カスタムレイアウト"を選択する。
OSのインストールに使用するディスクをすべて選択し、右側の"インストール先のデバイス"へ移動
USBも選択されるが、これはあくまでInstall DVDの代わりなので、OSのインストールには使用しない。
(下記例は、VMでのインストールイメージのため、USBデバイスは表示されていない。)
この真っさらな、パーティションテーブルに今からパーティションを切っていく。
sdaを選択し、200MBのRAID用パーティションを作成。
同様に、sdb〜sddにも200MBのRAID用パーティションを作成。(100MBでもいいけど、ケチるところではないので・・。)
今作成した、各ディスク(sda1〜sdd1)の200MBパーティションを選択し、RAIDデバイス md0 として/bootにマウント。
boot時には、まだSoftware RAIDのサービスが稼動していないため、/bootにはRAID1しか使用できないので、RAIDレベルはRAID1を選択。
同様に、sda〜sddに、4000MBのパーティションを作成。(OS領域に割り当てたいサイズで作成すれば良い。)
それぞれ、sda2〜sdd2でRAID5のRAIDデバイス md1としLVMを作成。(別にLVMでなくても良いが、しない理由もないので・・。)
md1がLVMとして作成されていることを確認し、Volume Groupを作成する。
VG名をOSとし、論理ボリュームをSWAP領域として、2GB作成する。
次に、残りの約10GBでroot領域の論理ボリュームを作成する。
完成!
sda1、sdb1、sdc1、sdd1 から md0 を作成し /boot にマウント
sda2、sdb2、sdc2、sdd2 から md1 を作成し LVMとし、そこから 2GBのSwap領域と10GBのRoot領域を作成。
後は、ブートローダーのインストール先の設定。
USBからBootしているので、初期設定のインストール先がUSBになっていることに注意。
次回以降のbootは、ハードディスクから実施するため、きちんとハードディスクを指定してあげること。
後は、インストールするサービスの選択だが、いざという時にGUIが使えた方が便利なので(メインPCが故障したときにブラウザで調べることができたりすると便利)
デスクトップでインストールし、後で起動時のランレベルを3に設定し直すというが、私のお勧め。
サーバーサービスは後から必要なものを入れればOK。