自作NASへの道 part5 「インストール後の初期設定」

インストール後の確認

ネットワークの確認

とりあえず、NASなのでネットワークに接続できているか確認しよう。
デスクトップとしてインストールされているならば、GUI(runlevel 5)で起動してくるはずなので
ブラウザでネットにつながるか確認。

また、別のPCからアクセスできるか確認してみよう。
まずは、IP Addressの確認。

[root@vmsl62 /]# ifconfig
eth0 Link encap:Ethernet HWaddr 00:00:00:00:00:00
inet addr:192.168.1.201 Bcast:192.168.1.255 Mask:255.255.255.0
......
......
......

ターミナルソフト(私はputtyを愛用)でアクセスできるか確認。

GUIの確認と設定

GUI(xwindow)をインストールした目的は、いざというとき(メインPCが故障したとき)などに
復旧のためのネット接続を行えるようにするためだ。
CLIGUIを正常に行き来できるか確認しておこう。

[root@vmsl62 /]# init 3 → CLIへ移行

[root@vmsl62 /]# init 5 → GUIへ移行

特に問題がなければ、起動時の設定をCLIへと変更してしまおう。
CLIのほうが、何かと安定してオペレーションが可能だからだ。)

viエディタで /etc/inittab の id:5:initdefault: という行を id:3:initdefault: と変更してしまおう。
これで、Reboot後はCLIのログイン画面が表示される。

初期バックアップ

構築の間に、間違った操作などを行いOSの動作が不安定になったときなどのことを考え
OSインストール直後の状態でフルバックアップを行う。

バックアップ領域の作成

まずは、バックアップ用のパーティションを作成。(以下例は、VM上に作成したScientific Linux 6.2の検証環境にて実施)
sdiskコマンドにて、新しいパーティションの作成を行う。
すでに、sda1(/boot)とsda2(/)という2つのパーティションが存在するため、sda3というパーティションを作成する。

[root@vmsl62 /]# fdisk /dev/sda

コマンド (m でヘルプ): p

バイス ブート 始点 終点 ブロック Id システム
/dev/sda1 * 1 13 102400 83 Linux
/dev/sda2 13 1051 8334336 8e Linux LVM

コマンド (m でヘルプ): n
コマンドアクション
e 拡張
p 基本パーティション (1-4)
p
パーティション番号 (1-4): 3
最初 シリンダ (1051-1560, 初期値 1051):
初期値 1051 を使います
Last シリンダ, +シリンダ数 or +size{K,M,G} (1051-1560, 初期値 1560):
初期値 1560 を使います

コマンド (m でヘルプ): w
パーティションテーブルは変更されました!

新しいパーティションを有効にするには、一度Rebootが必要だ。
Reboot後、パーティションがきちんと作成されているか確認し、そのパーティションにFile Systemを作成する。
適当な場所にマウントポイントを作成し、そこにFile Systemをマウントする。

[root@vmsl62 /]# fdisk -l /dev/sda
バイス ブート 始点 終点 ブロック Id システム
/dev/sda1 * 1 13 102400 83 Linux
/dev/sda2 13 1051 8334336 8e Linux LVM
/dev/sda3 1051 1560 4089304+ 83 Linux

[root@vmsl62 /]# mkfs -t ext4 /dev/sda3
[root@vmsl62 /]# mkdir /backup
[root@vmsl62 /]# mount /dev/sda3 /backup/
[root@vmsl62 /]# df -h
Filesystem Size Used Avail Use% マウント位置
/dev/mapper/os-root 5.9G 3.0G 2.6G 54% /
tmpfs 1002M 112K 1002M 1% /dev/shm
/dev/sda1 97M 28M 65M 30% /boot
/dev/sda3 4.0G 35M 3.8G 1% /backup

バックアップの実施

Linuxには、dumpとrestoreというコマンドが用意されている。
私の環境では、デフォルトでは実装されていなかったため、パッケージからインストールを行った。

[root@vmsl62 /]# yum install dump

dumpコマンドは、指定したパーティションをそのままファイルとして吐き出してくれる。
吐き出されたファイルからrestoreコマンドでパーティションを復元することで、バックアップとリストアを実現している。
ファイル生成中に、パーティション内のファイルにアクセスがあると不整合を起こす可能性があるので
念のため、dumpコマンドを実施する際には、シングルユーザーモードになって行ったほうが良いと思う。

[root@vmsl62 /]# init 1 → シングルユーザーモードへ移行
[root@vmsl62 /]# dump -0uf /backup/fistfile /

数十分程度で、ファイルが作成される。
/backupを確認すると、firstfile というファイルが作成されていると思う。
このファイルは、別のPCに保管しておこう。
いざというとき、このファイルを使用して、今現在の状態へ復元が可能となる。

尚、作成した、パーティションは削除してしまって構わない。